「ホームページが欲しいけど、業者に頼むと高い」という理由で、自分で作ることを検討している方は多いです。
実はホームページを作るには、完全にゼロからコーディングする方法から、テンプレートを使った簡単な方法まで、複数のアプローチが存在します。
ただし、自分で作る際には多くの人が落とし穴にはまってしまうのも事実。本記事では、実際に「自分でホームページを作ってみたい」と考えている初心者が知るべきことと、作るための選択肢を解説します。
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ホームページを自分で作る3つの方法
ホームページを自分で作ろうとする場合、どのレベルから始めるかによって3つのアプローチがあります。各々にメリットとデメリットがあるため、自分の目的や技術レベルに応じた選択が重要です。
- HTMLとCSSでゼロから作る
- ノーコードツール/サービスを使う
- 既存のテンプレートをカスタマイズ
1. HTMLとCSSでゼロから作る
完全にゼロから自分で設計・コーディングする方法です。VisualStudioCode（VSCode）などのエディタを使い、HTMLとCSSの知識だけで作ります。このアプローチは自由度が最も高く、独自の機能やデザインを実装することが可能です。
ただし、技術習得に時間がかかります。「HTMLの基本を学ぶ→CSSでデザイン→JavaScriptで動き→レスポンシブ対応→サーバーへのアップロード」という流れを全て自分で進める必要があります。初心者が一人で完成させるまでには、通常数ヶ月を要することがほとんど。
また、完成後のセキュリティ管理やサーバー保守も全て自分の責任になります。
2. ノーコードツール/サービスを使う
プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップの操作やテンプレート選択だけでホームページを作成できるサービスです。
- Wix
- jimdo
- グーぺ
- Google サイト
など
最大のメリットは「素人でもプロのような見た目のサイトが数日で完成する」という点。サーバー管理やセキュリティ対策も全てサービス側が担当します。初心者向けとしては、このアプローチが最も現実的で一般的です。
3. 既存のテンプレートをカスタマイズ
WordPressなどのテンプレートシステムを使い、既存のデザインを部分的に調整する方法です。HTMLやCSSの基本知識があれば対応できるものの、それでもサーバー選択、インストール、プラグイン管理など、技術的な判断を求められる場面が多いです。
完全なゼロスタートではないため習得時間は短縮できますが、それでも最低限の技術リテラシーが必要になります。
初心者が自分でホームページを作ろうとして失敗する4つの理由
「自分で作る」という選択肢は一見魅力的に見えますが、実際には多くの初心者がプロセスの途中で挫折しています。その理由は何か、具体的に見ていきましょう。
技術習得に想像以上の時間がかかる
HTMLの基本を学んだからといって、実用的なホームページが作れるわけではありません。
- レスポンシブ対応（スマートフォン表示への自動調整）
- ブラウザごとの互換性対応
- ページの表示速度最適化
など、プロが当たり前にやっていることは、思った以上に複雑です。
ネットの情報だけで進めようとすると、古い情報に引っかかったり、自分の状況に合わないコードを参考にしたり、トラブル解決に数時間費やすことは日常茶飯事。「作り始めてから完成まで半年かかった」という話も珍しくありません。
セキュリティやサーバー管理の知識が必要
完成したホームページは、サーバーにアップロードして初めて世間に公開されます。そこから発生する課題は、作る段階では想定していないものばかり。
データベースへのアクセス制御、SSL証明書の設定、DDoS対策、定期的なバックアップの実施など、セキュリティに関わる知識も求められます。
特にお客さんの情報や売上データを扱うサイトであれば、セキュリティ対策の不備は法的トラブルに発展する可能性もあります。初心者にはこのレベルの責任を一人で担うことは困難です。
デザインが素人っぽくなってしまう
技術的には完成しても、デザイン面で「なんか素人っぽい」という感覚に悩む人は多いです。色選び、フォント、余白のバランス、画像の配置など、プロのデザイナーが自然にやっていることは、実は高度なスキル。
「できるだけシンプルに」という判断が逆に地味に見えたり、見出しや本文の大きさバランスが悪く読みにくくなったり、こうした細かな積み重ねで全体の印象が左右されます。ノーコードツールのテンプレートを使えば、このデザイン問題は一気に解決するのですが、ゼロから作る場合はそうはいきません。
完成後の更新・保守が大変
「ホームページは作って終わり」ではなく、その後の更新・保守が重要です。新商品情報の追加、ブログ記事の掲載、古い情報の削除、スマートフォン表示の確認など、定期的な手入れが必要になります。
自分で作ったサイトの場合、何か不具合が起きたときに対応できるのは自分だけ。長時間表示されないトラブルが発生しても、原因の切り分けから解決まで全て自分で進める必要があります。修正の方法を忘れてしまうことも珍しくなく、結局は当初の想定より、はるかに手間がかかることになります。
ノーコードツール・サービスでホームページを作る方法（推奨）
上記の課題を全てクリアする方法が、ノーコードツール・サービスの利用です。プログラミング知識がなくても、数時間から数日でプロフェッショナルなホームページが完成します。
jimdo（ジンドゥー）
jimdo（ジンドゥー）は、日本での認知度も高く、日本人ユーザーへのサポートが充実しているドイツ発のサービスです。操作感がシンプルで、初心者にも分かりやすいのが特徴。テンプレートは厳選されているため、「どれを選んでいいか分からない」という迷いが少なくなります。
特に飲食店や美容室などの地域ビジネス、フリーランスのプロフィールサイトに向いています。無料プランで基本的な機能は全て使え、有料プランも月1,000円前後からと手頃です。
グーぺ
グーぺは、GMOペパボが運営する日本発のサービス。国内サービスのため、サポートやノウハウが日本語で充実しており、トラブル時にも日本語で相談できる安心感があります。
特に飲食店、美容院、教室運営など、地域密着型のビジネスオーナー向けに最適化されています。予約機能やクーポン機能など、実店舗を持つ事業者が必要とする機能が標準装備されているのが利点。完全初心者向けというより、「お店のホームページが必要」という明確な目的を持った人に適しています。
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Wix（ウィックス）
Wix（ウィックス）は、世界中で広く使われている海外製のサービスです。デザイン自由度が高く、高機能なホームページを作りたい人向け。ドラッグ&ドロップで自由にレイアウトできるため、個性的なサイトを制作できます。
テンプレート数も豊富で、企業サイト、ポートフォリオ、オンラインショップなど様々な用途に対応。ただし操作の自由度が高い分、初心者には少し複雑に感じられる場合もあります。無料プランもありますが、本格的に運用するなら有料プラン（月1,000〜3,000円程度）への移行が現実的です。
STUDIO
STUDIOは、日本発の比較的新しいノーコードサービスで、モダンで洗練されたデザインのサイトを作りたい人向けです。視覚的で操作が直感的であり、Figmaなどのデザインツール経験がある人ならすぐに使いこなせます。
STUDIOは企業ブランドサイトやクリエイティブ系の職種（デザイナー、イラストレーター、フォトグラファーなど）のポートフォリオに特に適しています。UI/UXが洗練されており、完成度の高いサイトが作れるのが魅力。無料プランで試用でき、本格運用なら月2,000円程度から。
ペライチ
日本発サービスで、ランディングページ（LP）やプロフィールページ特化型です。1ページ完結型のサイトを作りたい場合、最も簡単で最速。ドラッグ&ドロップの操作性も全サービスの中で最もシンプルです。
フリーランスの実績紹介、イベント案内、キャンペーンLP、オンラインショップなど、「複数ページは不要」という用途に最適。初心者向けとしての敷居の低さ、完成までの速さは比類なし。無料プランもありますが、独自ドメイン利用や詳細な分析機能を使うなら月980円の有料プランがおすすめです。
Carrd
シンプル性を徹底した海外製サービス。とにかくシンプルなワンページサイト、超初心者向けです。複雑な機能は一切なく、「自分の情報を1ページにまとめて世間に発信したい」という最小限のニーズを完璧に満たします。
年間19ドル（2,000円程度）という破格の安さも魅力。個人のプロフィール、簡単な紹介ページ、リンク集など、本当にシンプルなものを作りたい場合の第一選択肢です。
Google サイト
Googleが提供する完全無料のサービス。最もハードルが低く、今すぐにでも始められるのが最大の特徴です。Googleアカウントを持っていればすぐに開始でき、複雑な登録手続きがありません。
操作も非常にシンプルで、テンプレートから選ぶだけで基本的な構造ができあがります。ただし、提供される機能は限定的で、凝ったデザインは作りにくいのが欠点。「とりあえずホームページを立ち上げたい」という、本当の入門段階向けです。複数ページのサイトを本格的に運営するなら、その後に上述のサービスへの移行を検討する流れが現実的。
ホームページ制作ツール選びのチェックリスト
ここまで複数のサービスを紹介しましたが、「結局どれを選べばいいのか？」と迷う方も多いでしょう。以下のチェックリストで、自分に最適なツールを判断してください。
■ あなたの優先順位は？
「とにかく簡単・すぐ始めたい」→ Google サイト、Carrd、ペライチ
「初心者だが、ある程度の自由度が欲しい」→ jimdo、グーぺ、ペライチ
「デザイン性を重視したい」→ Wix、STUDIO
「実店舗を持つビジネスだ」→ グーぺ、jimdo
「予算は最小限に抑えたい」→ Google サイト（無料）、Carrd（年2,000円）
■ サイトの用途は？
「企業・ブランドサイト」→ Wix、STUDIO、jimdo
「ランディングページ（LP）」→ ペライチ、Wix
「ポートフォリオ・プロフィール」→ STUDIO、jimdo、Carrd
「オンラインショップ」→ Wix、ペライチ
「ブログサイト」→ Wix、jimdo、グーぺ
■ サポートの重視度は？
「国内サービスの方が安心」→ グーぺ、ペライチ、STUDIO
「多言語対応・世界規模のコミュニティが欲しい」→ Wix
「とにかく シンプル で迷いたくない」→ Carrd、Google サイト
国内サービスを利用する場合の大きな利点として、サポートや運用ノウハウが日本語で充実しており、トラブルが発生した時に日本語での相談が可能という安心感があります。また、日本の商習慣や法律に沿った機能設計がされていることも、国内事業者にとっての利点です。
海外サービスは機能やデザインの自由度が高い反面、サポート対応に時差が生じることもあるため、その点を考慮して選択することが重要です。
ホームページを自分で制作する方法まとめ
「ホームページ制作を自分で制作」という選択肢は、一定のスキルと時間があれば不可能ではありません。ただし、初心者がゼロからコーディングで作成することは、想定以上に手間がかかり、途中で挫折する確率が高いというのが現実です。
多くの初心者にとって、ノーコードツール・サービスを使う方が、はるかに現実的で効率的です。最初はグーぺやペライチ、Google サイトなどで簡単なページから始めて、要件が増えたらWixやSTUDIOにステップアップするという段階的なアプローチも有効。
自分の目的、予算、技術レベルを整理した上で、最適なツールを選択しましょう！
